
創業130年余り、今やわが国を代表するユニフォーム・メーカーのトンボは、明治9年(1876)に、玉野市出身の三宅熊五郎が足袋(たび)製造の技術を身につけ足袋の製造販売「三宅商店」を開業したのが最初です。
明治41年(1908)には、次男・三宅保正が事業を継ぎ、機械化によって量産に成功、販売網を全国に展開していきます。明治43年(1910)には主力商品「キラク足袋」を商標登録。“キラク”とは、母思いの保正が母の名前“亀”(カメ、キとも読める)と、その母を“楽(ラク)にさせてやりたい”との思いからだったといわれています。
昭和5年、学生服の製造販売開始とともに「アサヒトンボ印」を商標登録。“アサヒトンボ”の由来は「日本の国を秋津洲ともいい、この“秋津”とは“トンボ”のこと。さらに“アサヒ”は日出ずる国として日本の象徴であります」(創業80年史より)とされ、その後、昭和30年(1955)、主商標を「トンボ」に改め、今日に至っています。
玉野市にある本社工場では、実際にどうやって制服を作っているのか現場で学んでもらおうと、オープンファクトリーとして、地元玉野市内の小学生や高等学校被服科の生徒たちに校外学習の場を提供しています。
制服は、たくさんの人の手を通して作られていることを見てもらうことによって、ものを大切にする気持ちを育んだり、一枚の布地のから制服というカタチにしていく過程を学んでもらうことによって、ものを創造する楽しさを知ってもらったりします。
見学に来る多くの子どもたちは、整理整頓されたキレイな工場を見て驚く人がほとんどだということです。
本社新工場・新物流センターが平成20年(2008)10月に完成しました。6階建ての建物は、1万8,000平方メートルの床面積を持ち(内工場部分は5,000平方メートル)2万7,300平方メートルの敷地には、ユニフォーム研究開発センター、カッティングセンター、生産工場、物流センター、八正館(トンボ歴史資料館)などが建ち並び、研究開発から生産、物流までの一貫した完成度の高い製品を供給できる一大拠点が完成しました。
特に、新たにオープンした八正館では、トンボの創業からの歴史を豊富な展示と画像で紹介。様々な制服が一堂に介したユニフォームミュージアムとともに、日本と世界の制服の歴史がたどれるようになっています。
“トンボ”をテーマに、今年で第23回という歴史を重ねてきた〈WE LOVEトンボ〉絵画コンクール(主催=朝日学生新聞社・朝日新聞社/後援=文部科学省・環境省)。昨年は、全国の小中高生から15万点を超える応募があり、国内のコンクール史上最大規模のものになりました。
四万十川に生息するトンボの保護育成をサポートしようと、地域限定で始まったこのコンクール。環境にやさしいものづくりをめざし、自然と生き物を守ろうというトンボの企業メッセージが、地域から全国へと確実に広がりを見せています。