
創業100年余り、もともと鷹取家は材木商「伏見屋」を営んでいました。明治時代後半、鷹取市平こと伏見屋市平が、備前熊山から湧き出る良質な伏流水に着目し醤油醸造を始めます。「伏市醤油」と名称登録したのは明治38年(1905)でした。
100年の間地元の人に愛されてきた「伏市」を継承するのは4代目伏見屋市平。今も変わらぬ味を愛情こめて手造りしています。「この味を生み出す主役は創業以来の蔵で生き続ける酵母菌たち」と言う4代目。蔵に棲む目に見えないものたちも確かに受け継ぎ、備前の醤油を守り続けています。
11月の第1土曜日、日曜日は鷹取醤油の「豊醸祭」。平成17年(2005)に創業100年を記念して始められました。当日は醤油蔵の中に見学コースが設けられ、簡単な作業の手伝いができることもあるそうです。
時に行列ができるのは試食コーナー。素朴な素材ながら、「にんにく醤油」や「のり醤油」などの自社製品プラスひと工夫で絶品に。社員の実家から届いた採れたて野菜が使われることもあるとか。観光バスで県外から訪れるお客さんも増え、毎年賑わっています。
その他、出前授業や校外学習の受け入れ、地元の備前焼祭りなどへの出店も随時行っており、近隣の人々との触れ合いを大切に、地域と共に歩んでいる醤油屋です。
平成12年(2000)春、鷹取醤油の前蔵の出店に、「しょうゆソフトクリーム」が初お目見え。これが「おいしい」と口コミで広がり、大評判になりました。コクのあるしょうゆソフトと、柚の香りがさわやかなポン酢ソフトを店頭販売しており、平成20年(2008)「BIZENおかやまスイーツラリー」(県備前県民局と管内7市町)では優秀店に選ばれました。
現地でしか食べられないため、これを目当てにわざわざ備前を訪れる人もいるほど。家庭でも味わいたいというお客さんの強い要望に応え、カップに入ったアイスクリームも開発、人気を博しています。